ソニーがパソコン事業から事実上の撤退・・・
日本の家電業界も懸命の努力を続けていますが、
海外、とりわけアジアにおける最近の日本企業の取り組みが
徐々に、実を結び日本企業のシェアを取り戻せる可能性も・・・
今朝は、アジアにおける家電戦略の記事を紹介してみようと思います。
~以下、2月22日読売新聞夕刊より抜粋~
地域密着「白物」に活路
アジア
攻略
家電最前線
2階の壁には、写真やグラフ付きのリポートがずらしと貼られている。現地で採用したインドネシア人研究員13人が、年間50件近くの一般家庭を訪ねて収集した生活の様子や、家電製品の使われ方だ。
現地法人の菅沼一郎社長は「一口にアジアといっても、
韓国勢と事業モデル逆転
生活習慣は国ごとに大きく違う。きめ細かな設計が大きな価値につながる」と話す。 地道な研究から生まれたヒット商品の一つに、1.5リットルのペットボトルを横にして13本入る小型冷蔵庫がある。「多くの家庭で、沸騰した井戸水をボトルに入れ、夜間冷やして飲み水にする習慣がある」(研究責任者のダニエル・スハルディマンさん)
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東芝は、消費者への聞き取りを基に二層式洗濯機を開発し、2012年12月に新設した工場世生産している。 洗濯で使う地下水に赤さびが出ることが多いため、給水口に除菌剤を内蔵させ、本体をさびにくいプラスチック製にした。 データを読む 日系メーカーの推計によると、東南アジア・オセアニア地域の家電市場は、サムスン電子、LGエレクトロニクスの韓国勢が首位を争い、あわせて3分の1を超えるシェア(市場占有率)を占めている。パナソニック、ソニーが7~8%で3番手グループを形成するが、差は大きい。
ハイアールなど中国勢や、インドネシアのポリトロンなど各国の地場メーカーも存在感を高めている。
シャープ健闘2番手
インドネシア市場も構図は似ているがシャープがLGに続く2番手(16%)と健闘しているのが目立つ。冷蔵庫、洗濯機のシェアでいずれも首位を確保していることが大きく、ジャカルタ郊外に開所した新工場で一気にシェア拡大を狙う。ハイアールなど中国勢や、インドネシアのポリトロンなど各国の地場メーカーも存在感を高めている。

ダイキン工業は、タイの工場を拠点に、東南アジアのニーズに合ったエアコンを生産し輸出している。電力供給が限られていても使えるよう消費電力を少なくしたり、暖房機能を外して価格を抑えたりといった具合だ。
どれも日本にいたのでは発想できない商品だ。キーワードは「ローカル・フィット」。
調査会社「ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ」の古川エドワード英太郎代表取締役は、「日本勢は韓国勢に10年遅れて、やっと市場調査に本腰を入れてきた」と評価する。
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日本企業はかつて、日本で開発した高機能・高価格商品を世界各国で売る事業モデルで成功してきた。一つの型を大量に作るから生産効率が高い。これに対して、韓国など新興勢力は、各国・地域に合わせた機能の商品を安い値段で売り、店の陳列棚を奪っていった。日本企業によるローカル・フィットの模索は、その反省に立っている。
インドネシアでは今、日韓の事業モデルに「逆転現象」が起きつつある。
2月上旬、ジャカルタ市内の家電量販店で韓国製品を見ると、一般的な32型テレビが円換算で3万円台前半、小型エアコンが4万円台半ばだった。日韓の価格差はほとんどない。
店側は「韓国勢はもはや日本製品をあまり意識していない」という。サムスン電子などは、ブランド力を武器に無理な安売りはしない。テレビだけでなく白物家電でも、部品の大半が共通する商品を各国で売るようになってきた。かつての日本のような効率最重視の経営にも映る。
アジアの白物家電市場は、本格的な普及期を迎えた。ローカル・フィットの進め方次第では、日本企業の勝機は十分ありそうだ。

